*かごには何も入っていません。

7/5 スキマ

頭の中に
霧が立ち込めて
何も思いつかない
時が止まったようにぽっかりと
僕も思考もこの世界がいったん
消えていくように感じられた

それは不安というよりは
安堵に近い終わりかけの
様子に近いのだと思った

僕は空想の中に再び
戻ろうと目を閉じて
瞼の奥の方にある
隙間へと落ちていった

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