*かごには何も入っていません。

つぐ minä perhonen

「つぐ」

この短い日本語の響きは多くの意味を私たちに伝えてくれます。
継ぐ、注ぐ、接ぐ、告ぐ、次ぐ……
人と人、人と物、時代と世代、それらが繋がるとき、「つぐ」という事象を私たちは感じるのです。
ミナ ペルホネンの制作の出発点は、一雫の空想や思考です。それらが、素材や人の労働と想いを経て、デザインへと繋がり、やがて社会という大海原へと解き放たれていきます。
そのデザインは次のアイデアの種となり、作り手の新たな情熱と共に暮らしの循環をつくります。
日々の新たな試みは未来の技術に結びつき、表現の可能性は無限に育っていきます。
デザインの終着点は、人と社会の喜びや利便性をつくること、不安や不便を改善することという目的へとたどりつくことです。
デザインが様々な「つぐ」の連鎖を生み、波紋のように広がり続け、社会にとって希望ある循環となることを願っています。
最後に、この展覧会が、これからの未来へと継いでいく物作りの環境を、皆さまと共に想う機会となりましたら幸いです。

ミナ ペルホネン

世田谷美術館 2025年11月22日〜2026年2月1日
主催:世田谷美術館(公益財団法人せたがや文化財団)、朝日新聞社
会場構成:阿部真理子
グラフィックデザイン:葛西薫 + SunAd

松本市美術館 2026年4月16日〜2026年6月7日
主催:松本市美術館、長野朝日放送、朝日新聞社

熊本市現代美術館 2026年7月4日〜2026年9月6日
主催:熊本市現代美術館[熊本市、(公財)熊本市美術文化振興財団]、朝日新聞社

富山県美術館 2026年10月10日〜2026年12月22日
主催:富山県美術館、朝日新聞社

宇都宮美術館 2027年4月25日〜2027年6月27日
主催:宇都宮美術館、朝日新聞社