2022-2023 → Autumn / Winter Collection Dream Forest
Dream Forest
22-23→a/wは、深い森のような静けさの中から色が溢れてくるようなそんなイメージが浮かんで始まりました。
それは仄かに温かくゆっくりとした速さで微かな音を感じるような風景でした。
私たちは、空想というものを、素材や色や描く景色によって服に投影しています。
服というもっとも身近な空間を空想の入り口にして、日々の暮らしの中で身体的に感じる現実と空想という心に起こる世界を繋げることが、人生を深い森のような色々な思考や感情が共生するものにするような気がしています。
それは現代に生まれたmetaverseという仮想空間とは違い、完全に私的で、時間や空間や物質が欲と結びつかない世界です。
これから仮想と名のつく物がひとつの経済圏を持つ時も、既に私たちは生まれながらに心象空間を持っています。
人生の記憶が土壌をつくり、暮らしを重ねる中で森のような多様な空想世界を持っていることを感じるのです。
このシーズンではそんな夢や空想に出てくるような一見脈略のないモチーフの組み合わせや連続する不均一なもの、チリやカケラにも見える生き物や静かな森にある村の絵など、ある日の夢の風景を思わせる世界が描かれています。
服の中に佇みながら、現実と空想のどちらも一つの日々の出来事として体験することの楽しさについて想うコレクションです。