2017 → Spring / Summer Collection 砂と土の記憶
記憶の中にある景色は
古い写真や映像のようにザラザラしている
その中でも、記憶に残る色や形だけが鮮明に思い出される感じ
その鮮明な記憶を繰り返し思い出しながらものを作る
風の音しか聞こえず、深い蒼の空の下、乾いた場所に在る砂は
かつて居た場所には、海が広がり水を空と思っていたことを思い出し
さらさらと風によって形を変えながら砂紋を作る。
土は、かつて育んだ森や動物のことを思い出し、また新たな命を生む。
私たちのものづくりは
過去から今、今から未来
どこを作っているのかは定かではないけれど
くりかえし、くりかえし
気がつくと今が過去になり、未来が今になっている。
続いていくことを作る
そこに喜びを感じながら、動きながら、つながりながら作っている
そんなことを思いながら。