2017 Spring / Summer Collection 「砂と土の記憶」


senko-hanabi
線香花火の儚く力強い一瞬のあり方。ひとつひとつ違う、踊るような火花を刺繍で表現しました。写真のリネンのドレスのように金糸をまたたかせたり、ネイビーに銀糸、赤に白など、コントラストのあり方がそれぞれの空間を生み出します。


sand flower
デザイナーが砂場で砂鉄取りをした幼少の記憶を思いながら、その記憶をひとつの景色に見立てて砂の花を描いた柄。春夏コレクションの定番ともなったリネンベースのパイルジャカードを、今回は3色展開で表現。ホワイト、ブラック、ブルー。どの色にも独特のノスタルジアが宿りました。


skum
スウェーデン語で「泡」の意を持つテキスタイルは、小さな丸を描き連ね、生まれた余白も全体の中でドットを表すようにつくられた柄。どこかには同じ手法で小さな一輪の花が現れます。このシャツワンピースのように、前も後ろも細かなタックを寄せれば、また違う風景が見えてきます。


someday
砂時計は、ある時間落ちまた積もりゆく。それはまるで生まれてからそれぞれが、過ぎてゆく時間を記憶に残していく、命のようです。さまざまな色を放つ砂時計が静けさの中に光ります。


hope
大輪の花がこちらへ立ち上ってくるような姿。大きな希望を抱えようとしているかのように咲いています。やわらかな太い糸によるステッチが、喜びを謳うおおらかな気持ちを伝えてくれます。コットンチュールに施された刺繍の存在感も、このコレクションにあって大切な個性となりました。


jelly flower
軽やかな花が一面に咲き誇るさま。私たちが長く大切にしてきたtambourineのように、同じかたちが連なる姿で表現されています。シルクシフォンとコットンを重ねたコートは、シルクシフォンに花びらを刺繍し、花芯はコットン素材と合わせて針を通すことで、花びらがやわらかに浮き立つ表情をつくりだしました。


motion
大胆な筆さばきで絵付けのように描かれた線を、リネンのジャカード織で表現しています。風が服をすり抜けていくような勢いを感じられるように、試行錯誤を繰り返したテキスタイルです。


photograph : Ryö Köbö
hair & make-up : Eri Akamatsu (esper.)
model : Eri Tachibana